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心電図の異常を指摘された方へ

職場の健康診断や人間ドックで「心電図に異常がある」と指摘されたまま放置していませんか?心電図の異常は必ずしも重大な病気を意味するわけではありませんが、心臓に何らかの異常が生じていることは確かです。原因を特定するためにも、まずは医師に相談しましょう。
神戸市東灘区・御影のひろまさクリニックでは、心電図で異常を指摘された患者様の不安に寄り添い、丁寧な説明と適切な検査・診断を行っております。お気軽に当院へご相談ください。
心電図とは?
心電図は、心臓の電気信号を記録する基本的な検査です。心臓は電気信号によって規則正しく収縮と拡張を繰り返し、全身に血液を送り出しています。この電気的活動を体表から検出し、波形として記録したものが心電図です。
一般的な心電図(安静時心電図)では、仰向けになった状態で胸部と手足に電極を取り付けて検査を行います。記録された心電図は、P波、QRS波、T波などの特徴的な波形に分けられ、それぞれの波形の大きさや時間、間隔を分析することで心臓の状態を評価します。
心電図でわかること
心電図では、以下のような心臓の状態を把握できます。ただし、細かな判定まではできないので、異常を指摘された場合は精密検査を行って原因を特定する必要があります。
不整脈の検出
心臓の拍動リズムの乱れを総称して不整脈と言います。不整脈があっても無症状であることが多いですが、突然死を引き起こすような重篤な心臓病に移行する可能性もあります。主な不整脈には以下のようなものがあります。
期外収縮
通常のリズムの間に速い拍動が入るタイプの不整脈で、「脈が飛ぶ」「ドキッとする」などと表現されます。健康な方でも出現することが多いです。
頻脈性不整脈
心拍数が異常に速くなる状態(100回/分以上)で、動悸や息切れとして感じることもあります。様々な種類があり、中には重篤な病気(脳梗塞や心筋梗塞など)につながるものもあります。
徐脈性不整脈
心拍数が異常に遅くなる状態(50回/分以下)です。めまいや失神の原因となることがあり、ペースメーカーの装着が必要になるケースもあります。
虚血性心疾患の診断
心臓の筋肉(心筋)に十分な血液が供給されていない状態である「虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞など)」の診断に役立ちます。心電図ではST部分やT波の変化として現れることが多いです。
心筋の肥大や負荷の評価
左室肥大や右室肥大など、心臓の筋肉が厚くなっている状態を検出できます。心臓の病気の予兆、あるいは結果として生じることが多く、この状態が続くと正常な血液循環に悪影響が及びます。
電解質異常の発見
体内のカリウムやカルシウムなどの電解質バランスが崩れると、心電図波形に特徴的な変化が現れることがあります。電解質バランスの乱れは、血液を介して様々な臓器に影響を与えます。
心電図の異常の際に行う精密検査

心電図で異常が見つかった場合、より詳しく心臓の状態を調べるために以下のような精密検査を行うことがあります。どのような精密検査が適切かは、心電図異常の内容、患者様の症状、リスク因子などを総合的に判断して決定します。
当院では、患者様の状態に合わせた適切な精密検査をご提案し、必要に応じて専門機関との連携も行っております。
当院で実施可能な検査
ホルター心電図
ホルター心電図は、24時間にわたって連続的に心電図を記録する検査です。小型の記録装置を携帯し、日常生活を送りながら心臓の状態を観察します。
狭心症などでは、症状が現れている時にのみ心電図異常として検出されることがあります。ホルター心電図を行うことで、日常で発作的に起こる不整脈や、安静時には現れない異常を捉えることができます。
心エコー
超音波を用いて心臓の構造や動きをリアルタイムで観察する検査です。心臓の大きさ、壁の厚さ、弁の状態、心室の収縮機能などを評価します。
心電図だけではわからない心臓の形態的・機能的異常を詳しく調べることができます。
運動負荷心電図
エルゴメーター(自転車)を使って運動をしながら心電図を記録する検査です。運動によって心臓に負荷をかけることで、安静時には現れない心筋虚血(心臓への血流不足)や不整脈を検出できます。
専門機関をご紹介して行う検査
冠動脈CT検査
CTスキャンを使って心臓にある血管(冠動脈)を撮影する検査です。動脈硬化や狭窄の有無を調べることができます。
心臓MRI検査
磁気共鳴画像法を用いて心臓の詳細な画像を撮影する検査です。心筋の性状や血流、機能を詳しく評価できます。
心臓カテーテル検査
カテーテルと呼ばれる細い管を血管から心臓まで挿入し、心臓内の血流や圧力を直接測定したり、冠動脈を造影剤で可視化したりする検査です。より詳細な診断や治療が必要な場合に行われます。