- HOME
- 心臓リハビリ
心臓リハビリとは?

心筋梗塞や狭心症、心不全などの心疾患を抱える患者様は、病気そのものの影響や入院生活によって体力や運動能力が低下していることがあります。そうした状態から回復し、日常生活や社会生活に円滑に復帰するために行うのが「心臓リハビリテーション(心臓リハビリ、心リハ)」です。
心臓リハビリでは運動療法を中心に、医学的評価、運動指導、生活習慣の改善、教育、カウンセリングなどを組み合わせた総合的なアプローチを行います。
神戸市東灘区・御影のひろまさクリニックでは、2階に心臓リハビリテーション室を設置しています。循環器専門医とスタッフで、患者様お一人おひとりの状態に合わせた心臓リハビリのプログラムを作成・実践いたします。
心臓リハビリの対象となる方
心臓リハビリテーションの対象となるのは、主に以下に該当する疾患や手術を経験された方です(いずれも保険適用となります)。
- 急性心筋梗塞の方
- 狭心症の方(冠動脈のカテーテル治療後も含む)
- 慢性心不全の方
- 大血管疾患(大動脈瘤、大動脈解離など)の方
- 末梢動脈疾患の方
- 心臓の手術を行った方
- 心臓弁膜症へのカテーテル治療を行った方
- 肺高血圧症の方
など
※上記以外でも心臓リハビリが効果的なこともあります。詳しくは医師にお尋ねください
心臓リハビリの内容と病気の時期
心臓リハビリは病気の状態によって3つに分けられ、それぞれの目的に応じた内容を実施します。当院では回復期・維持期の心臓リハビリを中心に行います。
急性期(第1期)
心筋梗塞等の急性症状の発症から1~2週間の時期です。入院先の病院にて、急性期治療と並行して活動量を増やしていくためのリハビリを行います。リハビリの目標は日常生活の自立と退院です。
回復期(第2期)
発症から2~3か月の時期で、外来リハビリや在宅リハビリを行います。リハビリの目標は社会復帰または職場復帰です。理学療法士による運動療法とともに、カウンセリングで療養生活や社会復帰に関するお悩みもおうかがいします。
維持期(第3期)
社会復帰以降の時期です。外来とご自宅の両方で運動療法を継続し、再発予防のための生活習慣を続けます。この時期以降の目標は快適な生活の維持です。健康な状態を生涯にわたって保てるようにします。
心臓リハビリの内容
心臓リハビリでは、患者様の状態に合わせて以下のようなプログラムを行います。いずれも医師や理学療法士が立ち会い、常に心臓と体の状態を確認しながら進めていきます。
ストレッチ体操
関節の可動域を広げ、筋肉の緊張をほぐします。運動前のウォーミングアップとしても行います。
筋力トレーニング
主に下肢や体幹の筋力を維持・向上させるため、軽い負荷での運動を行います。筋力の向上は日常生活動作の改善につながります。
歩行練習
平地や段差など様々な環境での歩行能力を向上させる練習を行います。バランス感覚の回復にも役立ちます。
有酸素運動
エルゴメーター(自転車こぎ)などを使用した持久力トレーニングを行います。心肺機能の改善に効果的です。
生活指導
心臓に負担をかけない過ごし方や、自宅でできる運動療法についてのアドバイスを行います。
心臓リハビリの効果
病気によって心機能や体力が低下した方でも、適切な心臓リハビリテーションを継続的に行うことで、以下のような効果が期待できます。
身体機能の改善

リハビリによって筋肉や骨を鍛えることで、心臓の働きをサポートします。体力が回復して疲れにくくなり、日常動作もスムーズにこなせるようになります。
呼吸機能の改善
心機能を改善して適切な呼吸法を身に付けることで、息切れ感が軽減します。
予後の改善
適切な管理を行うことで、心筋梗塞の再発や突然死のリスクが低下します。
動脈硬化の悪化予防
動脈硬化の原因となる高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満などを改善することで、重篤な合併症を予防します。